浅野浅野

2019年10月にGoogleは検索アルゴリズムの大規模なアップデートを行いました。BERT(バート)アップデートと呼ばれています。どのようなことが変化したかというと、単語を拾って検索結果に反映させるだけでなく、文脈やニュアンスを理解するようになったということです。弊社の実例2つご紹介しながらご説明していきます。

「グーグルマイビジネス アナリティクス」という検索クエリ

「グーグルマイビジネス アナリティクス」という検索クエリで検索されると次のような検索結果になります。

グーグルマイビジネス アナリティクスでの検索結果

「グーグルマイビジネス」「アナリティクス」は、グーグルの別々のサービスです。この2つの単語を検索クエリにすると、今までグーグルマイビジネスのサポートページなどが上位に表示していました。上の画像は、検索結果1位に、アサノが投稿した記事「GoogleアナリティクスでGoogleマイビジネスからのサイトアクセス数などを計測ができることをご存知ですか?」が表示され、本家グーグルのヘルプページが2位に表示されています

「グーグルマイビジネス アナリティクス」という検索クエリは、記事のタイトル通り、「GoogleアナリティクスでGoogleマイビジネスからのサイトアクセス数を計測したい」と、考えている方が入力したクエリとグーグルアルゴリズムは判断しています。

元々1位表示だったわけでなく、クリック数増加(流入増加)に合わせてどんどん上位に表示していってます。

検索結果で表示されると、38%の確率でクリックされています。弊社指名型の検索クエリ以外で、これまでどのような検索クエリでも1位表示だからと言って30%超えるクリック率ということはほとんどありません。

検索クエリ

つまり今までのアルゴリズムでは、ユーザーが期待している検索結果になっていなかったということになります。しかし、BERTアップデート以降、検索クエリからユーザーがどのような情報を欲しいのか分かるようになってきているからこのようなクリック率になっていると考えられます。

「工務店 悩み」という検索クエリ

「工務店 悩み」という検索クエリで検索されると上位に安定して弊社の記事が検索結果に表示します。

アサノが自社ウェブサイトにずいぶん前に投稿した記事ですが、本文中に「悩み」という単語を使っていますが、意識して入れてるわけではありませんし、「工務店 悩み」で上位に表示させようと思ったこともありません。工務店の集客確認手順というタイトルと、本文から「工務店 悩み」でヒットしてると考えられます。

最近のグーグルアルゴリズムは、検索結果に表示しクリック数の多いものをより上位に表示するようになってきています。クリック数が多いということは検索クエリとマッチした内容だと判断しています。

「工務店 悩み」という検索クエリは、工務店を営んでいる人が集客に困っているのかな?
と、予測して検索結果に表示させて、クリックされることで、「工務店 悩み」で探した人はこのようなことが知りたいんだなとグーグルアルゴリズムが判断し、さらに上位に表示させている、こんな感じです。

ここまでをおさらいすると、グーグルBERTアップデート以降、文脈までアルゴリズムは理解し、クリック数を参考に学習してユーザーの期待している検索結果にしているということです。

今までは権威とか有名などということが検索結果に関係していましたし、ポータルサイトのほうが被リンク数が多いもしくは、キーワードが多いなどの理由から、上位表示していましたが、権威や有名、被リンクが多いというのは、検索クエリとは全く関係ないことです。

BERTアップデートによって、ユーザーが期待している検索結果に近づいてきたということでしょう。弊社のお客様の中心、中小企業の皆様にはとてもいいことです。

何かの記事を書くときに、よりわかりやすい文章にする努力をすることでビジネスでウェブサイトを利用している方は、売り上げを伸ばすことができるようになります。

アメリカの調査会社ComScoreによると、「すべての検索の50%が、2020年までに音声検索になる」とのことです。音声入力による検索は、長文で複雑になりやすく、前後の文脈によって意味が大きく変わります。BERTアップデートはその微妙なニュアンスを理解し、最適な検索結果を表示するためのアップデートでもあるわけです。

検索クエリに適していれば、単語を二つ並べただけの検索クエリでも、グーグルアルゴリズムは、何を意図としているか理解し、その内容がよりユーザーが知りたいことであれば、グーグルのサービスについての検索クエリでもグーグルオフィシャルより上位に表示します。弊社会員様のウェブサイトにアクセスのあった検索クエリでもこのようなことがたくさん確認できています。

ユーザーの気持ちを理解するためにも、ぜひご自身のウェブサイトに流入した際の検索クエリを知っておきましょう。

検索クエリの確認の仕方はこちらでご覧いただけます。

検索クエリとキーワード何が違うの?

 

現在、検索結果順位に、文字数やページ数などは、さほど重要ではなくなっています。検索クエリをチェックし、検索したユーザーが何を知りたいのか理解し、各ページを見直しましょう。少々手はかかりますが小さな会社の大きなチャンスです。

弊社のウェブサイトは、人の話ではなく当たり前のことですが、実際に自らもしくは会員様自身が起きた出来事を元に記事を書いています。とても重要なことだと考えています。

浅野 幸延浅野 幸延

この記事の監修 : 浅野 幸延 (建築士/コンサルティング・広告全般担当)プロフィール