新型コロナウイルスの影響を最も受けてる飲食店業界。緊急事態宣言が解除されいくらか落ち着いてきたと思った矢先に感染者が増加し、県の自粛・時短要請が発令され、急遽お盆休み前後の12日間、居酒屋を営む会員様がテイクアウトのみの営業を行うことになりました。
テイクアウト自体は、緊急事態宣言直後から行っていましたが、これまでは店舗営業も行っていました。
お客様に緊急の案内を送るのに便利なツールが「LINE公式アカウント」
テイクアウト販売のみの開始まで時間はわずかしかありませんでした。
このような状況で何に気をつけ、どのようなことを行ったか、お話してみます。
告知方法を考える
テイクアウト専門店ではない会員様にとって、テイクアウトだけで売り上げを上げるため、また店舗が急遽休業することを短期間でなるべく多くの方に告知する必要がありました。
ホームページにはもちろん案内を掲載しますが、このような短時間で伝えたい場合は、SNSやLINEが有効です。
今回の会員様は来店したお客様にLINEのおともだち登録をしていただいてたこともあり、1,000人以上のおともだち登録がありましたのでLINE配信を中心に、インスタグラムとFacebookを利用することにしました。
LINE公式アカウント おともだち属性
LINEのおともだちの70%が女性です。一般的に女性の方がLINEをチェックする傾向で、お得なことにとても敏感です。
特別オファーを考える
LINEなどをチェックするのは女性が多いこと、短期間で複数回LINEを配信したい思惑があったため、しつこいLINE配信だと思われないように、「会計時に10%OFF」のオファーをつけることにしました。
お店からすれば売り上げをあげたくてLINEを配信するわけですが、「お得な情報」をお知らせすることをLINE配信の目的にし、しつこいと思われないようにブロックを回避する狙いもあります。
テイクアウトメニューを考える
ご自宅に持ち帰っても美味しくお召し上がりいただけるのはもちろんですが、お店からすると顧客単価を上げたいので、アラカルト・飯類・麺類・ピザ、なんとお鍋まで、晩御飯の全てが賄える24品としました。
お盆休み期間をまたぐため、奥様、お母さんの仕事を少なくしてあげようという思惑もあります。
LINE配信タイミングを考える
通常営業時のLINE配信は大抵昼の12:00頃、昼休みの時間帯に配信しています。また、一度配信したら1週間以上は空けるようにしていますが、今回は一回目の配信時間は、出勤途中の8:30とし、売り上げと開封数とブロック数に注意しながら通常よりも配信期間を短くすることにしました。
なお、初めて8:30にLINE配信したのは、ユニクロ様のLINE公式アカウントが出勤時間帯にLINEを配信していたのを真似させていただきました。
LINE配信一回目8/4(火) 8:30(テイクアウト営業開始前日)
開封率67.9%は、かなり高開封率です。この日の売上の確認していませんが売り上げはありましたが平日ということもあり特別良かったというわけではありませんでした。
LINE配信二回目8/7(金) 12:15(テイクアウト営業初めての週末)
一回目の配信から3日間で2回目の配信は今まで行ったことがありませんが、前日、8/6(木)の注文は1件だったのですが、目論見通り高単価になったことで、メニューや特別オファーに間違いはないと判断し配信することにしました。
二回目の配信結果は、以下の通りです。
1件ブロックされてしまいましたが、開封率は前回の67.9%→68.5%とアップしました。
今回の配信はテイクアウト商品人気ランキングと題して配信しています。
結果は、
売上は確認していませんが、14件の注文と大幅にアップしました。会員様も喜んでいる様子が伺えます。
LINE配信三回目8/10(山の日) 12:15(テイクアウト営業初めてお休みの日の配信)
今回はお店では夏でも人気なお鍋をピックアップした記事を配信しました。結果は、
ブロック数0件、開封率は、69.6%と7割に迫る結果です。
配信した翌日8/11は定休日ということもあり、件数は減ってますが、単価がよかったようでお喜びのようです。
LINE配信四回目8/14(お盆期間) 12:15(テイクアウト期間最後の配信)
テイクアウト期間最後の配信ということもあり、10%OFFの特別オファーがまもなく終了することを強調した配信としました。
ブロックは2件ありましたが、テイクアウト期間中最高売り上げになりました。
顧客単価5,666円
通常では考えられないほど短期間に数多くのLINE配信をしました。お盆休み期間ということもあり開封率は70%近くで、ブロック数も数件と好結果となりました。
今回、短期間で複数回LINE配信しても大丈夫だろうと思ったのが、飲食店への同情需要です。
居酒屋を営む会員様は成果が上がり喜ばれたのと同時にLINEお友達にとても感謝されてました。もちろん感謝の気持ちもLINEで配信しています。
日本も捨てたもんじゃないですね。
飲食店の皆様にご活躍いただきたいと想い、かなり具体的にお話してみました。
注意
真似ていただくのは大いに結構ですが、ご自身の店舗形態などをよく踏まえた上で、参考としてぜひオリジナルのマーケティングをお考え下さい。
LINEによらずインターネットを利用した集客の良いところは、通常、プル型(待ち)の営業のご商売でも、プッシュ型(攻め)のマーケティングを分析しながら行えることです。
弊社の会員様の多くは、全くインターネットを利用できない方々ばかりでした。いまさら、人に聞けないようなことも遠慮なさらずご相談いただけます。
この記事の監修 : 浅野 幸延 (建築士/コンサルティング・広告全般担当)プロフィール