1.【自社と無関係のお客様を集めても意味はない!ターゲットを定める】小さなビルダーが「受注できる」ホームページ大作戦!2024

1.自社と無関係のお客様を集めても意味はない!ターゲットを定める

小規模工務店がホームページで求めるべきものは、アクセスの数ではなく質。

現在では、ほとんどの工務店が自社のホームページをお持ちだと思います。『あの工務店もホームページを持っている。うちも乗り遅れないようにホームページを準備しよう』と。

しかし、そう思ってホームページを作成してみたものの 「反応がない」「たまに来る問合せも冷やかしばかりだ」など、こんなふうに思ってホームページから集客することを諦めている方が大半なのです。

訪問者が魅力的に感じるホームページ
ホームページは無人のショールームです。マイホームを夢見る人をホームページに集めるだけであれば、実は「カンタン」 なことなのです。

しかし、工務店のビジネスでは、契約するまでにお客さまとどこかで一度は直接お会いしなければなりません。だから、 訪問者にとって最初の接点であるホームページが魅力的であることがとても大事なのです。
魅力的なホームページで見学会や勉強会などの案内をすると、反応は簡単にとれます。言い換えれば、魅力的なホームペー ジとは 「訪問した方が行動を起こそうとする」 ホームページのことなのです。

業者任せのホームページに魅力はない
私がコンサルティングをしていて、はじめにアドバイスするのは、

    1. 集めなければいけないお客様が誰なのか?
    2. 集めたあと、お客様にどんな行動をさせたいのか?

たったこれだけです。

文章で書くと分かりにくいかもしれませんが、このポイントは会社の規模や業務内容は関係ありません。また、このポイントを抑えたうえで、あなたにとってきてほしいお客様に来ていただくホームページづくりをすることは、他の集客方法にくらべるとコストもさしてかかりません。やろうと思えばだれでもできるのです。

工務店のホームページをネットサーフィンしていると、似通ったホームページが非常に多いことに気づきます。 ホームページ制作業者が同じで、丸投げなのかもしれません。ほとんどの場合このようなホームページでは反応が上がりません。

小さな工務店の場合、経営者が語っていないホームページでは、訪れたお客様は違和感を覚え、見透かしてしまいます。ホームページを活用できない人の多くは、「とりあえずホームページを作った」というケースがほとんどではないでしょうか?

そんな「とりあえず」 のホームページに魅力を感じる人はほとんどいません。
インターネット集客は家づくりに似ています。既存の家を解体し、基礎工事を行ない、 上棟する。この順番を入れ替えることは出来ませんよね。段取りを考え工期を短縮することは出来ても、順番を変えることが出来ないのは集客も同じなのです。

ネット集客は濃いユーザーが集まる
まず、お客様がホームページを利用するときの行動を整理してみましょう。

ホームページに訪れるお客様の多くはヤフーやグーグルなど検索エンジンから訪れます。 いま 「注文住宅」で検索している人がいます。

  1. 絞り込み

    ネット集客は濃いお客様が集まるはず

    お客様は自分にあった住宅会社を探そうと、どんどん絞り込みをかけて検索するので、本来ホームページ集まるお客様は自社に興味を持つ濃いお客様が集まってくるはず・・・。
    「注文住宅」というキーワードでは検索結果が膨大になってしまうので、さらにこのお客様は自身に必要な絞り込みをかけます。このケースでは「注文住宅」で検索したお客様が、さらに地域名で絞りこんでいます。あなたがその地域で注文住宅を手掛けている工務店なら喉から手が出るほど来てほしいお客様ですよね。

お客様は自分の意思で絞り込みをかけて訪れる
つまり、こんな濃いお客様がインターネット集客の大きな特徴の一つなのです。
しかしほとんどの工務店が、 「どのようなお客様が自社にとって濃いお客様なのか」を理解していません。どんなに集客しても関連性の薄いお客様を集めていては受注に結び付かないのです。総檜造りの本格和風住宅を手掛けている工務店に、防火地域で鉄骨やRCでマイホームを検討している方が訪れてもうれしくないですよね。
ですから、濃いお客様を集めるためには、どのようなお客様があなたにとって濃いお客様なのか理解する必要があります。それにはまず「自社のこと」をよく知っていることがカギとなます。

集客上手は「自分のこと」 をよく知っている
今まで新築やリフォームを依頼したお客様は、なぜあなたに依頼したのでしょうか? 明確な答えを言える方は濃いお客様を集めることができているはずです。わたしがこの質問をして一番多く返ってくる答えが、「安いから」。その次が「よく分からない」です。
もし、本当に安いことが依頼された理由であれば、ホームページで安さだけを説明すれば魅力的なホームページになるはずですが 「では、安さを前面に押し出すホームページを作りましょう」と言うと「実は一番安いわけではないんだけど」と言われるのです。

ここがポイントなのです。
実は工事を依頼された理由がよくわからないというのが本当のところなのです。
しかし、お客様からすれば、もっとも高価な買い物をするわけですから、理由なくあなたに依頼するはずはありません。あなたが気づいていないだけで、もっと違うところにあなたの会社の魅力をお客様は感じていたのではないでしょうか? なぜあなたに住まいづくりを託してくれたのか、ぜひこの機会に考えてみてください。メモに書き出してください。 頭の中で分かっていると思わないで書き出してください。あなたにとって濃いお客様を集めるために必要な作業です。

お客様を選ぶことが 濃いお客様を集めるコツ

社内セミナー風景

さて、ここでちょっと頭の体操です。色のついていない信号機があります。どこが何色か答えられますか? 「そんなこと分かるよ」とおっしゃるかもしれ ません。私もそう思っていましだが、間違えてしまいました。

頭の中で分かっていると思っても、実際には出来ないことって誰にでもよくあることなのです。つまり、依頼された本当の理由を紙に書き出し確信できれば、あなたの魅力に自分自身が気付くのです。 何度も繰り返しますが、関連性の薄いお客様を集めてもしょうがないのです。 自分自身の魅力を理解することが成約率を上げる第一歩です。
そうは言ってもなかなか書き出せないかもしれませんので、私が今までにコンサルティング の際に聞き出した「依頼された理由」を書き出してみましょう。

【お客様が依頼した理由】

  • 面倒見がよいと言われたことがあるこの人なら任せてもいいと思ったから
  • 素敵な家を建てているから
  • 実績が豊富だから
  • 紹介されたから

「そんなことならオレも言われたことがあるよ」と思われたかもしれません。
それはそのはず。お客様が依頼した理由の多くは、「この人に任せても大丈夫だろう」と思ったからなのです。
つまり「この人なら大丈夫だろう」と思ってもらえるホームページがあなたにとって濃いお客様が集まるホームページということになります。

しかし、これだけでは無筋の基礎コンクリートと同じです。 お客様に「依頼された理由」 に加えて、必ず住まいに対するあなたの「こだわり」も書き出してください。 小さなことでもかまいません。
「檜の家しか作らない」「○○地域以外は工事をしない」このようなこだわりがあれば全て書き出してください。頭の中で考えるだけではだめです。「分かっている」と「活用できる」は違うのです。

次回は今回メモに書きだし「依頼された理由」「自社のこだわり」を元に、あなたのホームページに訪れる濃いお客様を実際に調べる方法を解説します。

浅野 幸延浅野 幸延

この記事の監修 : 浅野 幸延(あさのゆきのぶ)/エムズコミュニケーション株式会社 代表取締役 (建築士/コンサルティング・広告全般担当)プロフィール