2.【キーワード選定は自社の「こだわり」から考える】小さなビルダーが「受注できる」ホームページ大作戦!2024 

2.キーワード選定は自社の「こだわり」から考える

ホームページを訪れる人を、濃いお客様とそうでないお客様に選別するには、検索キーワードの選び方が重要です。 書き出した自社の「こだわり」から最適なキーワードを見つけてください。

一人で何役もこなす小さな工務店は多忙ですよね。しかも天候や現場の状況で予定外の仕事が増え、さらに忙しさに輪をかける。そんな忙しい合間を縫って見込み客を集めなければいけないのですから、工事を依頼してくれそうにない方まで相手にしていては、寝る時間もなくなってしまいます。

モノづくりが好きだからこそ陥る落とし穴
「家づくりが三度の飯より好き」。工務店の中には、人が出来ないということや、より複雑なことをやり遂げることに達成感を感じる方が多いのではないでしょうか。
難しいことにチャレンジするのは素晴らしいことですが、見込み客様を集めることに関していうと、シンプルに考えたほうが上手く行きます。

住まいづくりを検討している人であっても、あなたに関心がないかぎり受注には結びつきません。逆に、あなたに関心があって、ホームページも隅々まで見ている方であれば、実際に会えば、すでに面識があったかのように商談がスムーズに進みます。
つまり、集客場面でのシンプルな考え方とは、あなたに関心のないお客様を向けさせる努力よりも、もともとあなたに関心を持つお客様を集めることに力を注いだほうがよいということです。それにもっとも適した手段がホームページなのです。

あなたに関心のあるお客様を集めるには
ホームページに訪れるお客様は能動的とお話ししました。自分に合った情報を得るために、絞り込みをかけてグーグルなどの検索エンジンで検索します。たとえば「注文住宅」で検索したユーザーが、もっと自分にあった情報を探そうとすれば、検索キーワードを「注文住宅 東京」と絞り込みます。 そして、 さらに 「注文住宅 木造 東京」と絞り込みをかけていきます。このようにさまざまな単語を組み合わせ、手間をかけてあなたの会社にたどりついてくれるわけですから、その時点で濃いお客様ということが言えます。

あなたを表す検索キーワ ードを選定する
さて「検索キーワード」とは、 お客様がヤフーやグーグルなどの検索エンジンで、調べ物をするときに入力する単語のことです。その検索キーワードをホームページの中にうまく埋め込んでやると、お客様の検索結果に上位表示されてホームページに訪れやすくなる、という仕組みになっています。 埋め込み方などの技術的なことはホームページ制作会社がやりますが、 キーワード選定はビルダー様自身で考えてください。
ここをすべて業者任せにしてしまうと、訪問数アップばかりを狙ったキーワードになりがちで、その結果、アクセスはたくさんあっても仕事に結び付かない、見込みの薄いお客様からの問い合わせが多くて対応に時間がとられるなどの弊害も出てきます。

繰り返しになりますが、 小規模工務店がホームページで追うべきお客様とは、あなたに関心のある濃いお客様です。
そこで、書き出した 「住まいに対するあなたのこだわり」「お客様が御社に依頼した理由」を元にキーワードを考えるという作業が大切になってきます。

自社のこだわりから考えることが大切

  1. お客様が利用するキーワードは大きく分けて3つに分類される
    A 建てたい家のイメージが固まっているお客様は「住みたい家」B 必要な工事が決まっているお客様は「工事内容」 (リフォームはほぼこれ)、C 住宅会社との関係性を重視するお客様は「依頼する会社」いうようにほぼ3つのパターンに分かれます。


もう少し具体的に説明します。 住まいづくりを検討する方が利用するキーワードは、上図のように大きく分けて「住みたい家」で探す場合と、「工事内容」で探す場合、そして、「依頼する会社」で探す場合の3つに分類されます。

例えば、「健康住宅」というキーワードで検索したお客様は、家族の健康に悩みがあるのかもしれません。そのような方が訪れたホームページで健康に対する住まいへのこだわりが伝わるホームページであれば自ずと反応が上がるわけです。 逆に健康住宅で検索するユーザーをたくさん集めることができても、ホームページで健康住宅に対する御社のこだわりが伝えられなければ、問い合わせ一つとることはできません。

また、「工事内容」で探しているお客様は、「新築」や「リフォーム」「注文住宅」「一戸建」「新築」などのキーワードで検案します。 注文住宅で探すお客様の場合、新しい家を自分の考えたプランや仕様で建てたいと考えていると予想出来ます。あなたの住まいに対するこだわりから、検索キーワードを選定する必要がある理由は、興味のあるお客様を集め、 ホームペ ージで自信を持ってそのこだわりについて語ることによってこそ反応が取れるからです。

しかし、工務店の場合、ここまでで検索キーワードが見つからない方も多いかもしれません。「注文住宅もやるし、リフォームもやる。住まいに関することならなんでも行う。 お客様の住まいに対する夢をかなえてあげるのが自分の仕事だ」 といった考えの場合、一つの商品や、一つの工事にこだわりを絞りこむのが難しいでしょう。そこで住まいづくりを考えるお客様の別の検索パターンである「業者で探すキーワード」が重要になります。

「工務店」というキーワードに求めるものとは
住まいづくりを考えるお客様の中には、「工務店」「建築士」「住宅メーカー」など業者、業務形態で探す方がいます。 工務店というキーワードで依頼先を探すお客様はどのような考えを持ち、「工務店」に何を求めているのでしょうか。

私自身の経験をお話します。 私が工務店で営業を行っているとき、テレビCMで有名なハウスメーカーや地域のパワービルダーと競合することがたびたびありました。そんな中、家を建てる業者は星の数ほどあるのに、「なぜ、私に、私の会社に、 住まいづくりを託してくれたのか?」ということをいつも考えていました。そこで契約後、お客様に、当社にご依頼いただい理由を伺うようになりました。そこで多かったのは、

  • この人、この会社なら任せられると思ったから
  • 近所でも評判がよかったから
  • 他では出来ないと言われたことが可能だったから
  • 何かと近所のほうがいいと思 ったからでした。

いかがですか?
あなたが書き出した、「お客様が御社に依頼した理由」と近くありませんか? 「工務店」という検索キーワ ードで検索する方に、このような 「依頼してくれた理由」 への答えをホームページで伝えられれば、実際の反応も上がってくるのです。


自社の業態からお客様層を想定してキーワードを考える
お客様の探し方に合わせてキーワードを考えると同時に、自社の業態やこだわりから自社に合うお客様を想定しましょう。つまりターゲットを想定するということです。たとえば意匠や仕様、プランニングにこだわりがあるのであれば、 Aタイプ傾向のお客様がターゲットになります。また、他社に負けない得意な工事を持っているならばBタイプ傾向のお客様。地域密着のオールラウンドプレーヤーならCタイプ傾向のお客様といった具合です。



キーワードプランナー

そのキーワードで良いかを検証する
せっかく考えた検索キーワードでも、グーグルなどの検索エンジンでお客様が情報を探すときに実際に使用されていなければ意味がありません。そこで便利なのが、キーワードプランナーです(上参照)。
このキーワードプランナーを利用すると、実際に検索の際に使用されるキーワードが一目で確認できます。また、「家」「住まい」「住宅」と一つの単語だけですとどれも同じ意味ですが、キーワードによっては、「住宅建築」であったり、「家 建てる」 であったり、同じ意味の単語でも検索するお客様が使い分けていることも分かります。
キーワードプランナーを上手に使うことで、あなたが本当に求めているお客様を集めることができるのです。

※キーワードプランナーは本来Google広告を使っている人に向けたサービスですが、一部機能は登録するだけで誰でも無料で利用できます。