目新しい情報に惑わされない、役立つ情報を発信します。

2019年がスタートしました、エムズコミュニケーションの浅野幸延です。本年もよろしくお願いいたします。
昨年は集客、売上げ、利益で多くの会員様が年頭の不安をよそに、好成績だったようです。

会員様の多くは、税理士や会計事務所をはじめとする、会計に関するコンサルティングを依頼されていますので、マーケティングを主にサポートしている当社から財務的なことに関して伺うことは、ほとんどありませんが「今年は集客いいよ」とか「受注いいよ」とわざわざ(笑)会員様から仰っていただけたことが非常に多かったので、好成績だったのだと思っています。

保守的でありながらも、進歩的考えに耳を傾け、一方に偏よらないバランスを保つことが出来る方、「正しい情報を見極める眼力」。好成績な会員様を見ていて思うことです。多くの人々が同じ方向に向いてたとしても、それが正しいのか間違っているのか、一歩引いて見極める努力をされています。

 

情報そのものだけを見るのではなく、その裏に働く人間の心理を見抜くことで、嘘の情報に惑わされることを回避する。
何かの情報があり、その裏にはそれによって利益を得ようと思っている人間が必ずいます。
もし、その人間が「売れさえすれば何を売っても構わない」という思考の持ち主だった場合、その情報は効果が少ない可能性が高いのは言うまでもありません。

当たり前なことではありますが、会員の皆さまが当社とお取引していただけているのは、目新しい情報が欲しいのではなく、役に立つ情報が欲しいとお考えだからだと思っています。目新しい情報が必ず役に立つかどうか、目新しい情報を発信しようとするあまり、実は役に立たない情報を発信しがちなことも、会員様はよく理解しています。

こんなことを書くと、「アサノずいぶん保守的だなぁ」と思われる会員様もいらっしゃるかもしれませんが、このような考え方を教えてくれたのは、会員の皆さまなのです(笑)

但し、保守的に頑固ではなく、進歩的、革新的などという言葉に惑わされない、ポジティブな弱保守的で2019年は皆さまのお役に立てる情報を発信していきたいと考えています。

2018年を振り返ってみる

2018年は、モバイルファーストインデックスとグーグルコアアルゴリズムアップデートによる検索順位の大幅変動に始まり、グーグルマップのSNS化に伴うグーグルマイビジネスの活用術など、会員向けNLでは、相変わらずグーグルに関係するネタが多かったです。

上記グラフは、「工務店コンサルタント」で検索した際の当社の検索結果。2018年中旬までは、グーグルコアアルゴリズムアップデートの影響で大きく揺れ動いていました。現在は5位前後で落ち着いています。

検索結果で順位を落とした会員様もいらっしゃいましたが、日ごろから複数のメディアを活用されていましたので、売上げが下がることはなく、仕入れや商品の見直しを行い、利益率がアップし、前年よりも好成績でした。

当社の会員様においては、マーケティングの引き出しを複数お持ちだったため、グーグルのさまざまな施策による売上げの影響はありませんでしたが、インターネットだけに偏ったマーケティングのみの方々は、相当ご苦労をされたようです。皆様の周りにもそのような方がいらっしゃるかもしれませんね。

また昨年からグーグルマップからお問い合わせが増えてきました。以前からグーグルマップなどには、ユーザーが検索した際に関連性の高い情報が、ナレッジパネルとして表示していましたが、グーグルマイビジネスに登録した情報が積極的に表示するようになって来ています。

会員様の多くは地域性のあるビジネスを営まれていますのでグーグルマップなどからのアクセスはスマホユーザーからますます多くなると考えています。

会員様のグーグルマイビジネスに関しては、当社でも定期的に情報のチェックを行なっていますが、皆様においても情報が古くなっている場合は最新の情報に変更いただき、インサイトをチェックするよう心がけてください。2019年の重要チェック項目です。

工務店にフェイスブックは使える

巷ではずいぶんとインスタがもてはやされましたが、会員様において成果があったのは、飲食店などの業種に限られました。

工務店においては、自社を知ってもらうきっかけとして成果が上がったSNSといえばフェイスブックです。フェイスブックからの流入は確実に増え続けています。

フェイスブックをきっかけに自社サイトに流入し、お問い合わせなどのコンバージョンも計測できていますが、フェイスブックからの実績が上がっている方は、毎日までとは行かないまでも、二日に一回程度、記事を更新しています。

フェイスブック広告に関しては、自社フェイスブックや自社サイトを知ってもらうきっかけとして、流入増加は出来ましたが、具体的なコンバージョンは巷で言われるほどの実績を上げることは出来ていません。

フェイスブック広告は今の段階ではあまりお奨めできませんが、自社に関連する記事、イベント情報を定期的に更新することは費用がかからず効果的で、尚且つ比較的客層が他のSNSに較べて良好ですので、工務店などの高額商品を扱う方には2019年も積極的に活用すべきメディアと言えそうです。

工務店にリマーケティング広告は使える

よくお話しすることですが、自社サイトの直帰率を低くし、滞在時間が長く、閲覧ページを多くできれば、自ずとマッチしたユーザーからの反応が上がります。

サイトレイアウトは最も重要な要素の一つですが、リマーケティング広告で訪れるユーザーは、上記の要素を満たしやすいといえます。リマーケティング広告だけのコンバージョン率で言えば、10%超はよくあります。

1,000円未満/日の予算で通年リマーケティング広告を有効にしている会員様も増えてきました。年間で最大36万円リマーケティング広告費として計上してるということになります。

但し、100アクセス/日未満のウェブサイトの場合、広告表示させるリスト設定をきっちり行なうと、当初は1000円を消化しません。逆に言えば一日に1000円消化できるリマーケティング広告と言うことは、かなり成果も出ているわけです。

リマーケティング広告だけでなく、グーグルアドワーズに関して運用アドバイスは個別に行なっていますが、一定のアクセスに対してコンバージョンするホームページが無いと広告費の無駄遣いとなります。

むしろ折り込みチラシやポスティングのほうが直接コンバージョンが発生することがままありますので、コンバージョン率が低いホームページの場合は、ホームページの見直しを先に行なっています。コンバージョン率が上がってくればチラシからのクロスメディアマーケティングでさらに好結果を得ることが出来ます。

当社からリマーケティングのご提案があった場合、ホームページから成果を出す自信がかなりあると思っていただいて結構です。

2019年は、全ての会員様にリマーケティング広告を提案できるサイト構築を目指して行きたいと考えています。

コンバージョンの9割近くがモバイルから

ホームページからお問い合わせがあった際、デバイス種別・集客チャンネル・参照元・検索クエリ・行動フロー・ユーザー属性などをなるべくお問い合わせ直後にお伝えしてきていますが、追客にお役立ていただけたでしょうか?

2018年は、会員様全体のウェブサイト6割超がモバイルからのアクセスでした。工務店のようなBtoCだけの業種に絞ると、モバイル率は7割を超えています。

BtoCのホームページのお問い合わせに関してモバイルからが9割に上るホームページも珍しくなくなってきています。※電話による問い合わせも含む

当社のようなBtoBビジネスを除けば、ほとんどのインターネットアクセスデバイスはモバイルだと言えます。パソコンからのアクセスは特殊と考えるか、同業他社や業者がチェックしていると考えられます。

当社としましては、さらにモバイルからのコンバージョン率が上がるウェブサイトの構築を目指していきます。

昨年も口すっぱく言いましたが、2019年も同様にユーザーがモバイルを利用してますので、自社サイトは必ずモバイルで確認するか、パソコンで確認する際は、グーグルクロームデベロッパーツールのスマートフォン表示で確認してください。概ねスマートフォン表示と同様で確認できます。

ウェブ以外のマーケティング

折込チラシは今でも成果が期待できるマーケティングアイテムの一つで、2019年も積極的に利用していただきたいと思っています。

チラシに関しては、名簿獲得に一人当たり1万円以上、新規名簿の場合、2万円を超えることもありますが、チラシの内容と折り込む媒体を見極めることで、良質な見込み客を集めることが可能でした。

地域限定ビジネスの場合、ブランディング効果も期待できるのがチラシの魅力です。成果が出ているチラシの場合、レイアウトなどはあまり変えずに、文章や画像を小さく見直してください。

現在、同業他社がチラシを使わなくなってきていますので、工務店、特に建替層の現場見学会などのイベント告知は2019年も効果があると考えています。

チラシのような自社主導型広告は使い方を間違わなければ成果が期待できたのですが、フリーペーパーに関しては、二極化の傾向が顕著に現れたのが2018年でした。

廃刊、休刊もありましたし、宅配が魅力だった媒体がマガジンラックだけになったり、A4サイズが魅力だったのがタブロイド版になったり、広告主の減少でページ数が減ってきたり、広告費用の値引を行なったり、場合によるとサービスで掲載してくれたりする媒体もずいぶんとありました。

中でもクーポン型の若年層向けフリーペーパーは特にその傾向でした。中には地域限定で人気があり、今でも成果が上がっているものもありますが、全国的にみるとフリーペーパーは衰退傾向でした。

中には、フリーペーパーをインターネットで読めるようにPDFやe-bookなどを利用している発行元もありますが、本のページを捲るような、もしくはPDFをダウンロードするような動作をスマートフォンユーザーは全く好みません。

2019年は現在利用しているフリーペーパー以外も注意深く探し、さらにはフリーペーパーに依存しない新たなメディアを探し移行していく必要があります。

2018年を振り返ってみて思うことは、ユーザーではなく広告主ばかりに目が行ってしまったメディアは衰退しました。グーグルの一人勝ちは好ましくはありませんが、2019年も続きそうです。

今まで以上に集客を期待する人々がグーグルを利用しようと考えると言うことはアドワーズなどの費用負担も大きくなってくる可能性があります。広告はどんなに安くても集客できなければ無意味です。会員の皆さまには、メディアに振り回されること無く、広告費を負担できる利益の確保に努めていただき、効果の上がる広告を選べるようにしていただくことが、良質な見込み客を集め、適正利益確保につながると思います。

ブラック企業にならないためにも、良質な客を集めることが出来る利益を上げる工夫を1年通して行なっていきましょう。弊社も適正利益を確保する努力を行ってまいります(笑

浅野 幸延浅野 幸延

この記事の監修 : 浅野 幸延 (建築士/コンサルティング・広告全般担当)プロフィール