クロスメディアマーケティングを基本としている弊社のコンサルティングサポートでは、アシストコンバージョンは非常に重要度が高い位置付けの分析データです。アシストコンバージョンをチェックするから、弊社にお任せいただく会員様がいる一つの理由と考えています。それではアシストコンバージョンについてお話してみます。
アシストコンバージョンとは
上の画像は、某工務店ウェブサイトのグーグルアナリティクス特定ユーザーのユーザーレポート。1月15日にウェブサイトに訪れたきっかけは「Display」、ここでのDisplayは、グーグル広告のリマーケティングのことです。1月19日の一回目のアクセスは「Organic Seach」、Organic Seachとは、グーグルやヤフーなどの自然検索からのアクセスになります。同日二回目のアクセスは、「Display」。
1月20日8:38のアクセスの青い旗のマークがコンバージョンした際のアクセス、「Organic Seach」から来てお申し込みがありました。このときのコンバージョンは見学会の予約です。コンバージョン直前のアクセスだけしかチェックしないと、見学会の予約いただいた方は、「Organic Seach」から来たユーザーで終わってしまいますが、見学会を知ったきっかけは、「Display」つまりグーグル広告ということになります。
大まかな流れで言うと、
- グーグル広告で見学会を知った。
- 改めて検索して見直した。
- 今一度見直したときに見学会の予約をした。
このような流れでコンバージョン、見学会予約いただいたことになります。コンバージョンした際は、オーガニック検索でしたが、グーグル広告が影響力を持っていたことになります。しかし、直前のアクセスだけを見て判断すると、 検索エンジンのみがコンバージョンに貢献していることになるので、 広告は役に立っていないと思うわけです。
直接のコンバージョンだけでなく、アシスト コンバージョンを含めて総合的に判断することで、広告の費用対効果がより正確にわかるのです。
アシストするのはグーグル広告だけとは限りません。SNSもありますし、チラシやフリーペーパーもあります。
アシストコンバージョンレポート
では、アシストコンバージョンレポートのチェックの仕方を確認しましょう。アシストコンバージョンのレポートを開くには、まず、Googleアナリティクスのホーム画面から、左側にある「コンバージョン」をクリック。「コンバージョン → マルチチャネル → アシストコンバージョン」の順で開きます。
主な用語を説明します。
アシストされたコンバージョン
「アシストコンバージョン」の数。コンバージョンの過程で影響を与えたときにカウントされる。
ラストクリックまたは直接のコンバージョン
「ラストクリック」とは、コンバージョンに至ったアクセスのこと。「直接のコンバージョン」とは、一度目のアクセスでコンバージョンしたこと。つまり上の画像は、見学会予約23件(ラストクリックまたは直接のコンバージョン)のうち、15件は見学会予約前に別の影響を与えているということになります。
ノーリファラー
「参照元なし」という意味。どの経路でWebサイトに流入してきたかをGoogleアナリティクスが計測できなかった場合、ノーリファラーになります。ノーリファラーでのコンバージョン13件中、9件はアシストコンバージョンされているということになります。※注1
オーガニック検索
GoogleやYahooなどの検索からのアクセス。オーガニック検索でのコンバージョンは6件ですが、アシストコンバージョンは8件ということになります。
有料検索
グーグル広告などのこと。直接のコンバージョンは2件ですが、アシストコンバージョンは5件です。
もしアシストコンバージョンをチェックしていなかったら、グーグル広告からは2件だけしか申し込みがなかったと思うわけですが、アシストコンバージョンを確認することで、直接的でなくとも間接的にグーグル広告が役に立っていることがわかるわけです。
ディスプレイ(リマーケティング広告)や、その他(この場合チラシのQRコード)については、アシストコンバージョンは計測していますが、直接コンバージョンは計測していません。つまりアシストコンバージョンをチェックしていなければ、リマーケティング広告やチラシのQRコードは、意味がないと勘違いしてしまいます。
逆に、ソーシャルネットワーク(この場合フェイスブック)は、アシストコンバージョンはありませんが、直接コンバージョンは1あります。
弊社がクロスメディアマーケティングをおススメする根拠
アシストコンバージョンを分析しなければ、具体的なコンバージョンの経緯がわからないことがご理解いただけたでしょうか。弊社がクロスメディアマーケティングを積極的におススメしている根拠として、アシストコンバージョンは非常に重要なデータの一つとなっています。
グーグルアナリティクスをざっと眺めているだけだと、役に立っているメディア(媒体)はわからないのです。チラシもフリーペーパーもグーグル広告もフェイスブックも役に立っていることがしっかりわかっているから会員の皆さまに利用していただいているのです。
※注1 ノーリファラーは、どの経路でWebサイトに流入してきたかをGoogleアナリティクスが計測できなかった場合にノーリファラー表示されますが、スマートフォンのアプリからのアクセスなどの場合、ノーリファラーとなる場合が多いです。このようにスマートフォンアプリからのアクセスだとわかっていれば、実は計測できているのと同じことになります。また「https」(暗号化されたサイト)からの流入時にリファラーが送信されていない場合は、自分のページもhttpsにしてしまうこと(暗号化する)で解決できます。申し込みフォームは暗号化しているWebサイトもずいぶん増えてきていますが、ウェブサイト全体を丸ごと暗号化する(常時SSLにする)ことで、よりノーリファラーを減らすことができます。弊社会員様ウェブサイトは全社全ページ暗号化対策を必ず行なっていますのでノーリファラーでも予測ができるということになります。
この記事の監修 : 浅野 幸延 (建築士/コンサルティング・広告全般担当)プロフィール